神社・神棚豆知識

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神棚の祀り方

お父さん、あるいはお母さんが毎朝、家族を代表して神棚まつりと祖先まつりを行い、家族が今日一日、無事に過ごせますようにとお参りします。

この時、家族が揃ってお参りできればよいのですが、あわただしい朝に、そうした時間が持てないこともあるでしょう。

そのようなときは、出かける前に、家族それぞれが神棚と御霊舎をお参りするようにしましょう。そして帰宅時や就寝前にも、神棚と御霊舎にお参りします。家族で交わす「いってきます」、「ただいま」、「おやすみなさい」の挨拶を、神棚と御霊舎におまつりしている神さまやご祖先に申し上げ、祈りと感謝を捧げるのです。

こうした毎日のお参りを通じて、自分のことだけでなく、家族それぞれのことを願って神棚や御霊舎に手を合わせている自分に気づくはずです。おそらく家族全員が、同様の思いで手を合わせているのでしょう。

そんなときに、互いに思いやり、いたわり合う家族の絆を、そして家庭のあたたかさ、大切さを感じるのではないでしょうか。 一日のわずかな時間、家族みんなが神棚と御霊舎に手を合わせ、家族の絆と生命のつながりを実感する、そんな家庭ってすばらしいと思いませんか。

おまつりする場所

家庭のまつりは、日常生活における一家の中心となる行事ですから、神棚や御霊舎をおまつりする場所は、家の内でも清浄な所を選ぶようにしましょう。

一般には、清らかで明るく、静かで高いところに、南向き、あるいは東向きにおまつりするのがよいと言われ、神棚は座敷に、御霊舎は居間におまつりすることが多いようです。

しかし、今日の住宅事情を考えますと、このような場所が見当らないことも多く、神棚と御霊舎をどのようにおまつりしたらよいのか判らないという声がよく聞かれます。

基本的には家族の者が常に生活する居間など、最も親しみやすい所が良いでしょう。私たちをいつも見守って下さっている神さまやご祖先と共に暮らし、親しみを込めておまつりすることが家庭のまつりの原点だからです。ですから、家族がいつも集まって会話をしたり食事をするような、家庭生活の中心となる部屋の適当な場所に、丁重におまつりすればよいのです。

ご先祖の御霊をまつる御霊舎は、神棚と別にしなければなりません。神棚と御霊舎との上下関係をいえば、神棚が上位 で御霊舎が下位です。したがって、神棚の下にまつる場合もあります。

御神札の納め方

神棚まつりを行う前に、神社でお受けした御神札を宮形にお納めします。お神札のまつり方
御神座の順位は、中央を最上位とし、次が向って右、その次が向って左になります。

三社造の宮形では、中央に私たちの総氏神さまである伊勢の神宮の神宮大麻を、向って右には氏神さまの御神札を、向って左には崇敬している神社の御神札をお納めします。

一社造の宮形の場合は、神宮大麻を一番手前に、そのうしろに氏神さま、そのうしろに崇敬する神社の御神札を重ねてお納めします。

各地の神社にお参りした際にいただいた御神札も、崇敬する神社の御神札のうしろに重ねておまつりします。

御神札の数が増えて、宮形にお納めすることができなくなったときは、宮形の横に丁寧に並べておまつりしましょう。

一年間お守りいただいた古いお神札は感謝をこめて、氏神さまにお納めしましょう。

お参りの作法

神棚や御霊舎をお参りするときの作法は、神社に参拝するときの作法と同じ、二拝(礼)二拍手一拝(礼)です。

神棚や御霊舎の前で、まず軽く頭を下げてから二拝(深くお辞儀をする)し、 次に拍手を二度、次に一拝します。 そして、退くときにはまた軽く頭を下げます。

毎日のおまつり

家庭のまつりは、毎日欠かさず行います。毎朝、食事の前に洗面し口をすすいだ後に、まず神饌を整えます。

毎日お供えするものは、お米、お塩、お水の3品です。

榊立の水を取り替え、燈明がある場合にはこれをともし、神棚と御霊舎にそれぞれ神饌をお供えして、先に神棚まつりを、次に祖先まつりを行います。

お正月や毎月一日、家族の記念日などには、お米、お塩、お水、お酒のほかに魚や野菜、果 物をお供えしましょう。私たちが特別の日に、御馳走でお祝いをするのと同様、こうした日には特別 におまつりします。

手狭な場所に神棚と御霊舎を並べておまつりしている場合は、神饌は1つでも構いません。 神饌はおまつりの後に、おさがりとして家族みんなでいただきます。

祭器具について

家庭のまつりを行うにあたって用意するものに、
1)注連縄(しめなわ)
2)紙垂(しで)
3)榊立(さかきたて)
4)瓶子(へいし)
5)水器(すいき)
6)平瓮(ひらか)
7)三方(さんぽう)又は折敷(おしき)
8)燈明(とうみょう)
などの家庭用祭器具があります。

注連縄は細いものを牛蒡注連(ごぼうじめ)、太いものを大根注連(だいこんじめ)と呼ぴ、稲藁を左綯にしたもので、これに四垂れ(または八垂れ)の紙垂を等間隔にはさみ込み、神棚の上部に取り付けます。ここが神聖な場所であることを示すものです。

紙垂は簡単に作れますので、汚れたり、破けたりしたときは取り替えましょう。
また、注連縄は細い縄でもかまいません。

榊立は、神の宿る木、栄える木という意味をもつ榊を立てるためのものです。豊かな緑は、みずみずしい生命感にあふれて、神霊の宿る場所にふさわしいものです。地方によっては、樫、松、杉などを用いることもありますが、常に青々とした常緑樹を神棚や御霊舎の前に立てておくよう心掛けましょう。

瓶子、水器、平瓮、三方は、神饌(神さまやご祖先の召し上がりもの)を供えるためのものです。瓶子にはお酒を、水器にはお水を入れ、平瓮にはお米やお塩を盛り、これらを三方にのせてお供えします。その際には瓶子、水器の蓋は外します。祭器具は家庭用の食器と一緒に洗わないようにします。

紙垂のつくり方

1)まず半紙を4つ切りにします。次に上図のように縦に2つ折りします。
2)さらに4等分に折目をつけ、図のように上下互い違いに3分の2まで切り込みます。
3)折目のある1片を頭にして残りの3片を順に手前に折り返します。
4)最後の片を折り終わったら、頭を図のように小さく2つくらい折り曲げておきます。

授与品のまつり方

大神様の御加護を賜り、この1年を何事も無く常に慎みに心がけ、毎日(中今)を精一杯大切に過ごされ、世の為人の為に御奉仕しましょう。
〔お札・授与品は下記のようにお祀りください〕

お札

袋からお出しになられ神棚(神殿)に納め1年間お祀りください。 (お札・神棚の祀り方について記してありますのでお読みください。)

お守り

お守り 常にお守り戴きます様身につけておくか、 カパン等に入れて一年間大切におもちください。

破魔矢・熊手等

神棚か居間、あるいは玄関内側の鴨居など不敬に当らない場所に お祀りください。

神箸

日常お使いください。

御神酒

神前にお供えしたお酒です。 神棚にお供えしたのち、 神様からの撤下(おさがり)として早めにお召し上がりください。

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